＜グアム＞700万ドルの教会資産売却で残った額は240万ドル
マイケル・ジュード・バーンズ大司教が発表した財務報告書によると、聖職者の性的虐待請求への支払いに充てられるはずだったアガナ大司教区の2つの主要不動産物件の売却による純収入703万ドルのうち、残額はわずか240万ドルだけです。
売却による純収入700万ドルのうち、6月30日現在、400万ドル以上が大司教区の進行中の破産訴訟における弁護士費用の支払いに充てられています。
連邦判事が最近承認したものも含め、破産訴訟の下で大司教区が支払うことを命じられている弁護士費用がさらにあります。
約300人のグアム聖職者の性虐待被害者への支払いのための他の資金源は、保険会社やカトリック教区などからの寄付金ですが、大司教区はまだ裁判所に支払い計画を提示していません。
大司教区からの2020年の支払い案は2100万ドル（約21億円）でしたが、虐待請求者を含む債権者委員会は受け入れられないとし、合意した金額がないまま調停が進んでいます。
「今日の私たちの財務基盤は、大司教区が（2019年）1月16日に引き受けた破産（連邦破産法第11条による再建）という気の遠くなるような現実に彩られています」と大司教は書いています。
バーンズ氏は、「教会は、過去に教区に託された何人もの若者に犯した重大な過ちを率直に認めている」として、破産申請が必要であることを改めて強調しました。
「これらの虐待被害者の痛みと苦しみに匹敵するものはありません」とバーンズ氏は語りました。
虐待者の中にはアンソニー・アプロン元大司教も含まれており、彼はバチカン法廷で複数の子供への性的虐待を行ったとの有罪判決を受けた後、ローマ法王からその地位と職務を剥奪されました。アプロン氏は現在も民事訴訟を抱えています。
グアム・コンサーテッド・カソリックのデビッド・サブラン会長は月曜日、大司教区の2つの主要な資産を売却しても、合計で約700万ドルしか得られなかったことを「残念だ」と述べました。
「しかし、最も気になるのは、過去3年間の間に、これらの資金のほとんどが、大司教区の性的虐待訴訟の解決を支援しているとされる弁護士たちのポケットに入ってしまったことです」
サブラン氏によると、当事者たちはまだ妥協点を見つけようとしているとのことです。
「しかし、誰がこの和解を遅らせているのでしょうか？弁護士たちは本当に私たちの教会と被害者とその家族の利益を考えているのでしょうか？」とサブラン氏は問いかけました。
最も厄介なこと
虐待の請求額は10億円以上に達する。
「被害者とその家族には、集めた資金をすべて弁護士に使わせないでほしいと訴えます。これまでのところ、2つの資産の売却で受け取った半分以上が彼らに渡っているということです」とサブラン氏は語りました。
同氏はまた、教会のメンバーでもある被害者とその家族は、教会がすべての請求を解決するための10億ドルを持っていないことを知っており、「妥当な和解を受け入れる心があるだろう」と考えていると述べています。
サブラン氏は、虐待の被害者が経験した「傷と恥を癒すことは、いくらお金があってもできない」と述べました。
「しかし、教会共同体として、大司教区のヒエラルキーが一部の被害者とその家族に助けを求めたときに助けなかったという事実を、私たち全員が受け入れ、責任を持つべきです。これは卑劣なことであり、私たちをこのような状況に追い込んだ原因でもあります。そしてそれは、アプロンが大司教に昇格する前から、地元の教会の問題を管理していた他の人々にまで遡ります」とサブラン氏は話しています。
売却された大司教区は；
– 179万ドルで旧Epicureビルを売却；
– 524万ドルで旧アクシオン・ホテルから神学校になった建物を売却；
2019年、2020年、2021年度の教会の破産関連の弁護士費用は410万ドルを超え、その他の費用は478,331ドルに上りました。
パンデミックの最中の2020年7月から2021年6月までの教会運営については、その資金の45％が教区の賦課金によるもので、109万ドルです。
続いて、学校の分担金が48万2,470ドル、賃貸料収入が39万1,760ドル、プログラム収入、寄付金、募金が38万2,253ドル、助成金、寄付金が7万6,097ドルとなっています。財務報告書の数値は変更される場合があります。
連邦地方裁判所のフランシス・タイディンコ・ゲートウッド裁判長は、大司教区に対し、11月29日までに破産裁判の再建計画を提出するよう命じました。その計画には、約300人の聖職者の性的虐待の請求者と他の債権者への補償方法が含まれています。
