<サイパン>日本政府、NMI下院の共同決議に失望
日本政府は、サイパンのオノ・カズヒコ領事を通じて、2011年の地震と津波で破壊された福島原子力発電所からの処理水を放出するという日本の決定を「非難」するCNMI下院共同決議22-11に失望を表明しました。
オノ領事は金曜日、地元メディアに対し、H.J.R.22-11は日本の決定の背景にある重要な科学的情報を省いていると語りました。
また、日本が「核廃棄物」を処分するというのは誤解であるとも述べています。
日本は「汚染された廃水」を海に放出するつもりはありません。実際、汚染された廃水はAdvanced Liquid Processing System“ALPS”(高度液体処理システム)を通過し、ALPS処理水に変換されます」
ALPS処理水とは、汚染された水を浄化し、放射性物質を除去して規制基準を満たした水のことだと同氏は述べました。
同氏はさらに、トリチウム以外の放射性核種を精製・再精製し、海水で希釈することで、放射性物質の濃度は規制基準値を大きく下回ると付け加えました。
オノ領事によると、トリチウムは自然界に存在し、雨水、海水、水道水のほか、トリチウム水という形で体内にも含まれているとのことです。
「トリチウムは水素と同じ性質を持っているので、水から取り除くのは非常に難しいのです」とオノ氏は付け加えました。
現在、保管されている処理水は約125万トンで、これは東京ドームの大きさに相当する量だという。「しかし、その中に含まれるトリチウムの量は、大さじ1杯分の15グラムしかありません」
核施設を持つ国では、トリチウム液を川や海に流していると同氏は指摘しました。
「日本は、トリチウムの排出量が最も少ない国の一つです。近隣の国はもっと多くのトリチウムを川や海に排出している」と領事は付け加えました。
また、アメリカ政府は、日本が処理水を排出することを支持していると同氏は述べています。
「しかし、アメリカの領土であるCNMI政府はそれを非難しています。なぜCNMI下院が今、この話を持ち出したのか。日本政府の処理水排出の決定は4月に発表されています…. また、予定されている…処理水の排出は、今から1年半後になります。なぜCNMI下院は、トリチウム処理水の排出量が最も少ない国のひとつである日本だけを標的にして非難するのでしょうか?」
オノ領事は、国際原子力機関(IAEA)も、人と環境を守るために国際的な安全基準に沿った安全で透明性の高い方法で処理水を徐々に放出するという日本の計画を支持していると話しました。
オノ氏は、IAEAのラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長の言葉を引用し、「IAEAの専門家は、放水が安全に行われていることを確認することができる」と述べました。
オノ氏は、これは「日本や世界の国々、特に近隣諸国の人々に、水が脅威とならないことを安心させるために最も重要なことである」と言いました。
H.J.R. 22-11は、シーラJ.ババウタ議員が提案し、他の下院議員が共同提案しました。