＜グアム＞エコノミスト「原油価格の高騰でコスト上昇が続く」
「これまでも混乱していたが、今後もしばらくは混乱が続くだろう」
グアム銀行のチーフエコノミストであるジョー・ブラッドリー氏は、水曜日に行われたグアム北部ロータリークラブでの講演の中でこのように述べました。
経済予測を行うために参加したものの、予測をまとめるには十分なデータがないと同氏は言います。急速に変化する状況の中で、2020年は2019年と比較できず、2021年は2020年と比較できません。このようなレベルの不確実性は頻繁に起こるものではありませんが、ブラッドリー氏は、現在進行中のパンデミックを最も身近な出来事に例えると、第二次世界大戦であり、これも長期にわたる世界的な経済的混乱の時代でした。
「経済というのは、とてもとても複雑な機械です。通常は、機械の大部分が毎年同じことをしてくれると考えられています。しかし、今はそうではありません」と同氏はロータリアン（クラブ会員）に語りました。「今や動く部品が多すぎて、グアム経済の未来を予測しようとしてもできません」
しかし、確実に言えることは、商品のコストは上昇し続けるということです。
アメリカは今、サプライチェーンの混乱の真っ只中にあります。ブラッドリー氏は、パンデミックの前に中国への貿易制裁から始まったとロータリアンに話しています。何十年にもわたって労働力や部品を外注してきた結果、米国内の製造業は激減しました。
車窓（パワーウィンドウ）のモーターなどの小さな部品を中国から輸入できないため、米国内の企業は自動車を作れなくなったとブラッドリー氏は説明します。また、食品やITなどの分野でも、同様のサプライチェーンの混乱が起きているといいます。
同氏によると、世界的な貿易状況の影響を受けている地元の商品の価格は、燃料油を考慮するとさらに上昇するとしています。西テキサス州の原油1バレルは、昨年の20ドルから75.10ドルに上昇しています。
「エネルギーはグアムの生活費の中で非常に大きな割合を占めています。海運、航空運賃、ガソリン、発電所の燃料……これが今後の障害のひとつになると思います」とブラッドリー氏は言います。「グアムのインフレ率の要素のひとつは、エネルギーコストです。そして、エネルギーはもちろん、プラスチックから農作物まで、私たちが消費するほとんどすべてのものの生産に使われています」
観光と軍事は「完全な互換性」がない
ブラッドリー氏は、島の経済を支える2つの大きな柱、観光客による消費と軍による消費について触れました。
ブラッドリー氏は、2020年の政府の収入と雇用の主な源は、連邦政府が出資する建設プロジェクトであるとしながらも、軍がもっと貢献できたのではないかと述べ、特に海軍からの来訪軍人がもっと早く基地外で自由を楽しめるようにしていればと語りました。
「海兵隊員は6ヶ月間海に出ています。街に出すと、お金をたくさん使うので、ポケットに穴が開いてしまいます。しかし、彼らの岸壁休暇は、かなり最近まで（海軍の）桟橋でした。ここ数週間で感染率が上昇しているので、今でも彼らの多くは社会に出たがらないようです」
COVID-19の亜種や、旅行者の渡航先でのワクチン接種率の低さは、島ではコントロールできないため、地元の観光産業の回復を予測するのは複雑です。
「（観光）は復活するでしょう。しかし、戻ってきた時にはまた違った形になっていると思いますし、どれだけ早く牽引力を得られるかはわかりません。グアム観光局は良い仕事をしていると思いますし、グアムホテル・レストラン協会も良い仕事をしていると思います。しかし、彼らは深刻な問題に直面しているのです」と同氏は言っています。
ブラッドリー氏はまた、この2つの産業は「完全に相容れるものではない」とも語っています。ブラッドリー氏によると、湾岸戦争の際には軍のプレゼンスが高まり、それに伴って観光客が減少し、それがグアムの経済が不安定になっている原因のひとつであったとしています。
「私はグアムの経済的な将来性について話してほしいと頼まれました」と同氏。「私はこのページの最後に全角でタイプアウトします「『わかりません：I don’t know』
