＜グアム＞グアム・ミサイル防衛システムの開発
カバー範囲：地図は、グアムに提案されている360度ミサイル防衛システムの様々なコンポーネントを収容するために提案されている20の初期サイトを示している。
ミサイル防衛局提供
(2023年5月～2023年12月) 2023年、グアムにおけるミサイル防衛能力を強化する取り組みが若干前進し、ミサイル防衛局は、提案されている360度統合防空ミサイルシステムに関する環境影響評価書を作成する計画を一般に通知しました。これにより、2023年5月初旬から8月中旬まで、この提案に関する意見を集めるためのスコーピング期間が設けられました。
ミサイル防衛システムは、中国の軍事的脅威の増大に対応して開発されています。実際にグアムをより安全にするのか、それともグアムをより大きな標的にするのか、このプロジェクトに対する意見はさまざまだが、この提案に対する一貫した懸念は、より多くの情報が必要だということであるようです。
軍はミサイル防衛施設の候補地として20カ所を検討していますが、それらの場所に何が設置されるかも含め、より詳細な情報が待たれています。
2023年7月、ミサイル防衛プロジェクトに関する議会タウンホールが開催され、その会合の後、テレーズ・テラヘ下院議長はプレスリリースで、タウンホールでは提案に関する「不穏な情報不足」が露呈したと述べました。
オープンハウス・スクーピング・ミーティングに参加した住民も、軍への意見提出を検討する中で、プロジェクトについてもっと知りたがっていました。
より多くの情報の必要性は、いくつかの政府機関にも及びました。グアム水道局のミゲル・ボーダロ総支配人は、このプロジェクトが島の既存の上下水道システムやグアム北部レンズ帯水層にどのような影響を与えるかをGWAが理解するには、提供された情報だけでは不十分だとコメントしました。
また、グアム経済開発庁は、ミサイル防衛システムとさらなる軍事プロジェクトがグアム経済にどのような影響を与えるかについて、より詳細な検証を望んでいました。
GEDAは、住宅市場、労働力、観光産業、富の不平等など、防衛システムに伴う軍事プレゼンス拡大によってさらに悪化する可能性のあるいくつかの問題を指摘しました。
グアム環境保護庁は、地下水汚染の防止から有害廃棄物の処理、在来種の生息地の破壊に至るまで、提案されているシステムが評価しなければならないであろう多くの環境への影響を概説しました。同庁は特に、軍のプレゼンスが高まることで、義務的な規制を実施する能力に与える影響を懸念しています。
ミサイル防衛システムをめぐる議論の中で浮上したもうひとつの問題は、グアムで核マイクロリアクターが使用される可能性です。2024会計年度の国防権限法の上院版では、グアムでの使用の可能性についてブリーフィングを指示しましたが、法案の調整版では削除されました。
その前に、グアムでの原子力発電を禁止する地元法案が提出されました。
しかし、ジョイント・リージョン・マリアナスは、1954年に制定された原子力法がこの禁止案を先取りするものであり、米国最高裁もまた、米国内の原子力発電所の建設と運営については連邦政府が排他的管轄権を有することを明確にしていると述べています。グアム電力公社が原子力技術を使用することを禁止し、国防総省が地元の電力会社に原子力発電を提供することを禁止することを除けば、JRMは、この禁止案がグアムにおける国防総省の任務に直ちに影響を及ぼすことはないと述べました。
同時にJRMは、ミサイル防衛局はグアムのミサイル防衛システムのアーキテクチャにマイクロリアクターを含めていないと指摘しました。
