<グアム>主席判事、法王がグアム聖職者性的虐待の生存者に会うことができるかどうか尋ねる
米国グアム地方裁判所フランセス・ティディングコ・ゲイトウッド主席判事は、火曜日、聖座(バチカン)の顧問弁護士に対し、数百の虐待クレームを解決するために、フランシスコ教皇が、グアム聖職者性的虐待の全ての生存者に会うことができるかどうかについて、書面による報告書の提出を命じました。
判事は、8月26日のバチカンによる特定のグアム聖職者性的虐待事件の却下申し立てに関する公聴会で、聖座の弁護人に、9月13日までに、彼女が掲示した2つの特定の質問に対する回答を提出するようにと指示しました。
この事件の原告は、プライバシー保護のため、裁判資料では “D.M.”とだけ名乗っています。この訴訟で、彼は、1994年から1995年にかけて、彼がドゥエニャス神父記念学校の未成年の生徒であった時に、強姦と痴漢をしたとされるアンソニー・アプロン前大司教の行為についてもバチカンの責任を追及することを求めています。
しかし、バチカンは、カリフォルニア在住のジェフリー・レナ弁護士らをグアムでの訴訟の代理人として雇っており、管轄権の欠如、送達の不備、救済請求の不記載を理由に請求の棄却を求めています。
8月26日の審理で、判事はバチカン側の弁護士に2つのことを尋ねました。
聖座に送達しようとする原告の熱心な試みに鑑み、裁判所が不適切な送達と判断しても、原告がもう1度送達を試みることを認めた場合、聖座はどの弁護士を通じてでも送達を受け入れることが可能なのでしょうか。
フランシスコ教皇が、教会の聖職者や信徒の手による虐待を主張するグアムの原告全員と面会し、世界的な和解を話し合う気があるかどうか。
公聴会で、バチカンの弁護士は、まずバチカンと相談しないと問い合わせに応じられないと述べ、判事は質問に対する正式な回答を命じたと言います。
「裁判所が申し立てに対する決定を下す前に、裁判所は質問に対する聖座の回答を知りたいと思います」と裁判官は火曜日の命令の中で書いています。「裁判所は、聖座の弁護士に対し、弁護士が2つの質問について聖座と協議したかどうか、協議した場合は裁判所の質問に対する聖座の回答を示す公聴会後の回答を提出するよう命じます」
バチカンは、事前の法廷提出書類で、米国法である1976年外国主権免責法(外国国家が法廷に訴えられることを回避することを認める法律)に基づく免責を主張しています。
D.M.は、グアム聖職者による性的暴行の270人以上の生存者の一人です。この請求により、アガニャ大司教区は連邦破産法11条の適用を申請し、現在も裁判所で係争中です。